風邪とビタミンCの関係。

風邪（カゼ）とは？

風邪というのは、鼻・喉・気管などの上気道の急性炎症を主な症状とする一群の病気の総称で、正しくは「かぜ症候群」と呼びます。
諸症状としては、咳（せき）、発熱、喉の痛み、鼻水、鼻づまり、悪寒、頭痛、関節の痛み、タン、くしゃみなどが知られています。

風邪の殆どは、ウイルスの感染によるもので、カゼウイルスは細かく分けると150種類くらい存在するとされています。
この他に、細菌、マイコプラズマなどの感染によるものや、アレルギー性など非感染性の風邪もありますが、現在のところ、風邪を防ぐ予防接種（ワクチン）はありませんので、予防することが何より大切なのです。

インフルエンザって？

実はインフルエンザも「かぜ症候群」に含まれる風邪の１種なのですが、インフルエンザは法律で定められている「感染症」に該当しますので、区別されることもよくあります。

普通の風邪と比べて急激に発症して、重い症状が起こる特徴があります。
インフルエンザに感染すると、1〜5日の潜伏期間の後、38℃以上の高熱や激しい筋肉痛などの全身症状が現れます。

インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染によって起こり、A型、B型、C型、それぞれの亜型、血清型の変わったものなど多くの種類があります。

ときおり、新型のウイスルが出現して、世界各地にパニックが起こることもあります。

インスルエンザの予防接種は実用化されていますが、その効果については賛否両論であり、また、副作用がまったく無いという訳でもありません。

風邪にはビタミンC！

古くから『風邪にはビタミンC』と言われています。
普段からビタミンCの摂取を心掛けている人は、風邪を引いても、気道症状や全身症状などが軽く、症状が続く日数も短いのです。

これはビタミンCのある一つの働きによるものではなく、多様な働き・作用があわさり、その総合的な効果として現れるからです。

風邪の病因の大部分はウイルスですが、ビタミンCはウイルスに対して直接的・間接的に作用し、ビタミンCの作用は非特異的でウイルスの種類を問いません。
ウイルスの種類の多い風邪の場合、とても都合がよいと言えます。

ビタミンCの最も重要な働きは、感染に対する体の免疫機能を増強することです。
また、抗菌作用もありますので、肺炎などの二次的な細菌感染症を防ぐ効果もあります。
さらに、抗ヒスタミン作用や寒冷抵抗力を増す働きもあります。

これらの働きによって、風邪に対する抵抗力が高まり、風邪が軽く経過するのです。

引きはじめの対処が肝心！

風邪とビタミンCに関する試験研究のいくつかは、ビタミンCを一定量摂るほかに、風邪を引きはじめた時にビタミンCを追加して摂るように指示し、治療効果について研究しています。

これらの研究を総合すると、下記のように対処するのが最も効果的とされています。

常にビタミンC製剤をポケットやハンドバックに入れておき、そして風邪を引いたと感じた時に、すぐに500mgを摂取します。
その後、一時間ごとに同じ量を摂り続けます。
この対処によって、普通は四・五回の摂取で風邪が抑えられるとされています。

体調がおかしいと感じた時に、すぐに摂りはじめることが大切ですので、サプリメントなど手軽で持ち運びが可能なものが良いでしょう。
（※一回500mgというのは標準の用量ですので、250mgで効く人もいれば、1,000mgでないと効かない人もいます。）

風邪薬との併用！

すっかり風邪を引いた後でも、風邪薬と一緒にビタミンCを摂取することは有益です。

上記で紹介しているとおり、500mg程度を繰り返し摂ることが効果的とされています。
当人にはわかり難いかもしれませんが、症状が続く日数が一・二日は短くなるでしょうし、症状が多少軽減されるとされています。

多くの人は、風邪の症状が出はじめると風邪薬を服用するでしょう。
薬としてアスピリンを服用すると、ビタミンCの吸収が妨げられ、白血球への移行が遅れてしまいますので、この為にもビタミンCの補給は重要となります。

さらにビタミンCは、コラーゲンの生成に必須の成分であり、風邪の回復期に、ウイルスによって破壊された細胞や組織の修復・再生を促しますので、回復期にも大切な成分です。